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アレルギー科

アレルギーの病気

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気管支喘息

呼吸器内科の項をご参照ください。

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アレルギー性鼻炎・結膜炎

アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどが原因となり鼻粘膜に生じるアレルギー疾患です。主に「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の三大症状が引き起こされます。
また目の中でおきるとアレルギー性結膜炎となり、「目のかゆみ」や「充血」などがあらわれます。

アレルギー性鼻炎には、ハウスダスト、ダニ、動物のフケなどが原因の通年性アレルギー性鼻炎、花粉などが原因の季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)があります。

花粉症

花粉症とは

花粉イメージアレルギー反応が原因で起こる疾患の代表格として知られているのが花粉症です。
患者数は年々増加傾向で、国民のおよそ25%が花粉症にかかっていると推測されています。

花粉症の原因

花粉症と聞くと春先の疾患と思われている患者さんも多いのですが、1年間を通じて様々な花粉に対してアレルギー反応を起こす可能性があり、植物の種類によって飛散時期が異なります。例えばスギ花粉症は 2 月から 4 月にかけてピークとなりますが、イネ科の花粉(カモガヤ、オオアワガエリなど)は 5 月から 7 月、キク科の花粉(ブタクサ、ヨモギなど)は 9 月から 11 月にかけて飛散します。
花粉症の方は、アレルギー反応を抑える薬を服用頂き、生活を見直すことで、症状の軽減が見込めます。
対処法の指導含め、医師の診察が非常に重要です。花粉症にお悩みの方は、ぜひ一度ご来院頂き、診察・指導を受けるよう、ご検討ください。

花粉症の検査・診断

花粉症を適切に治療するために、血液検査を行い、様々なアレルゲンに対する反応を確認していきます。

血液検査

血液検査では、血清総IgE定量検査によって血液中のIgEの全量を測定できます。それに加えて、血清特異的IgE抗体検査(RAST検査、MAST検査)を行うことで、花粉に対する特定のIgEの反応もチェックできます。これにより、アレルギーの原因となる植物を詳細に特定できます。
さらに、Viewアレルギー39検査(保険適用内)という検査では、一度の血液検査で39種類ものアレルギーを確認できます。この検査では、ヒノキ、スギ、ヨモギ、ハンノキ、オオアワガエリ、カモガヤ、ブタクサなどの花粉に対するアレルギー反応を確かめられます。
また、Viewアレルギー39検査は花粉だけでなく、猫、犬、ハウスダスト、ダニ、食品、カビなどの代表的なアレルゲンに対する反応もチェックできるため、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎の患者様にも多く利用されています。

花粉の飛散シーズン・ピークを迎える前に
治療を始めましょう

花粉症の治療においては、治療を開始するタイミングが非常に大切です。花粉が飛び始めるシーズンやピークを迎える前に、なるべく早めにご来院ください。
飛散シーズンの約2週間前から治療を始めると、ピーク時にも症状が軽く済むことが多いです。

花粉症と風邪の見分け方について

  花粉症 風邪
症状が出現する時期 飛散時期は症状が継続  約数日で症状は改善
鼻水 透明でサラサラしている 粘り気があり、黄色〜白色
発熱
発熱はほとんどなく、微熱で済む
高熱が出ることがある
のど 違和感がある場合がある ひどい痛み、腫れがある
頭痛 軽い頭痛を感じることがある ひどい頭痛を感じることがある
痰や咳 出ることもある 出る場合が多い

花粉症の症状は風邪と似ているため、どちらなのか判断が難しいこともあります。 初期の段階では特に見分けるのが困難なため、何かしらの症状に気づいた場合は、お気軽にご相談ください。

花粉症の治療

特に花粉が飛び始める約2週間前から、点眼ステロイドや、抗ヒスタミン薬(例:アレグラ)などを用いることで、効果を早期に実感することができます。スギ花粉に対する治療の場合、花粉症のシーズンが始まる1ヶ月ほど前からお薬の服用を開始します。抗ヒスタミン薬を服用することで、ヒスタミンの分泌を抑制し、症状を現れにくくすることや症状の軽減が可能です。

鼻の症状が特に強い方には点鼻薬の処方を行い、目の症状が強い場合は、点眼薬を併用して治療を行います。
抗ヒスタミン薬の一般的な 副作用として、強い眠気が出ることが知られています。この眠気が学校や職場で悪影響を及ぼす場合、眠気が少ない漢方薬や抗ヒスタミン薬を処方します。処方に関するご不安やご不明点などがありましたらお気軽にご相談ください。

舌下免疫療法

スギ花粉症、ダニアレルギーに関しては、特異的免疫療法である、舌下免疫療法 が保険適応となっております。スギのエキス(シダキュア)やダニのエキス(ミティキュア)の舌下錠を連日舌下に投与することにより、アレルゲンに対する体の反応性を鈍くさせる方法です。3~5年の長期治療が必要になりますが、80%程度の患者様は長期にわたり症状の改善が得られます。どちらも5歳のお子様から使用可能です。

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バイオ製剤・注射薬ゾレア®

重症のスギ花粉症の方には、バイオ製剤・注射薬ゾレア®も保険適応となります。
ゾレア®(一般名:オマリズマブ)はスギ花粉に対する抗体(IgE)と結合し、アレルギー反応を引き起こす様々な物質の産生・放出を抑えることで花粉症を改善させる治療法です。血液検査で抗原陽性(クラス3以上)かつ12歳以上の方で、過去に医療機関において内服薬及び鼻噴霧用ステロイド薬を投与してもコントロール不十分な鼻症状が1週間以上持続した、重症又は最重症のスギ花粉症の方が対象になります。

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予防対策について

花粉症を発症すると、花粉の量に応じて毎年症状が出ることが一般的です。前述した通り、最も効果的な対策は、花粉が飛び始める前に治療を始めることです。さらに、花粉に接触する機会をできるだけ減らす以下のような工夫を行うことも効果的です。

  • 家に入る前に、外出着に付着した花粉を払い落とす
  • 目や鼻、口、髪などに花粉が付着しないように、マスク、眼鏡、帽子などを使用して防御する
  • 手を洗う、うがいをするなどの衛生管理をしっかり行う
  • バランスの良い食事を摂る
  • 適切な睡眠を確保する
  • ストレスを溜めないようにする
  • 洗濯物は室内で干す
  • 定期的な掃除を心掛ける
  • 空気清浄機を活用する など

生活習慣を見直し、花粉との接触を極力避ける生活を送りましょう。

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹とは、皮膚の一部に膨疹(ぼうしん)と呼ばれる少し膨らんだ発疹が引き起こされる症状です。原因が特定できない特発性のものが多いですが、食物やストレス、薬剤などをきっかけに発症するものもあります。
急激に発症する膨疹が特徴で、強い痒みを伴い、数時間のうちに体の至る所に広がり、その後跡形もなく消失します。多くの場合、数時間で膨疹は消失しますが、なかには慢性的に経過することもあります。蕁麻疹は、アナフィラキシーと呼ばれる非常に重いアレルギー反応として現れることもありますので、早急に受診して迅速な対応が求められます。